劣後順位の子育て

子育てにおいて夫婦間の意見の食い違いはでてきます。

そして、夫婦でイライラして子どもにあたるということがでてくることもあります。

どうして意見が食い違うかというと、「子どもにしてほしいこと」「子どもにしてほしくないこと」が違っているからです。


お母さんが「服を自分で全部着替えてほしい」と思っていて、お父さんは「別に服は今全部着れなくてもいい」と思っているとします。お父さんが服の着替えを全部手伝っていると、お母さんは「なんで自分でさせないの」と言いたくなり、イライラすることになります。


お母さんが「食事中、姿勢を悪くしてほしくない」と思っていて、お父さんは「別に少し悪いくらいはいいんじゃない」と思っているとします。食事中、子どもの姿勢が悪く、お母さんが注意をして子どもは食事中に泣いてしまいました。お父さんは心の中で「なんであのくらいで注意するんだろう」とイライラしてしまいます。


人間は考えや行動に矛盾が生じると不快に感じます。

これを認知的不協和ともいいます。

子育ての考えの食い違いでも認知的不協和は生じているといえます。


劣後順位

子育てに関して、夫婦間、家族間でのイライラを減らすために、子どもの行動に劣後順位をつけることをおすすめしています。

劣後順位とは優先順位の反対です。

優先順位:すべきことに順番をつける。するべきことを決める。
劣後順位:しなくていいことに順番をつける。しなくていいことを決める。

子育てに関しては、「注意しなくていいことを決める」ということです。

そして、そのことを夫婦の中、家族の中で話し合っておきましょう。

例えば、「食事中に姿勢悪くすることを今は見過ごそう」「食事を全部食べれなくても嫌いな物がひとつ食べれたらOKにしよう」「片付けは全部が難しいからそこは今はあきらめよう」などです。

子育てで「注意しなくていいこと」を決めておくことは、少し心に余裕がでてきます。

あまり、焦らず少し長い目でみてお子さんとかかわっていくことが大切になります。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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