理想的な家族のタイプ

先日、保護者勉強会へ参加させていただき、「家族基盤」というテーマで座談会形式で話をさせていただきました。

普段は、子供のほめ方や伝え方、困った行動への対応、言葉の療育などテクニックのことが多いですが、今回はちょっと違った勉強会にしました。

理由は、子育てのテクニックは必ずしもそれが上手くいくわけではなく、また、親の感情が安定していないとテクニックも使えないことが多いです。

テクニックとともに大切なのは子育てをする際の方向性だと考えています。それを示しているひとつが、バーバラコロローソさんが提唱された家族のタイプです。

3つの家族タイプにわけて、理想的な家族像を説明されています。


クラゲタイプの家族

クラゲのように流され、はっきりした基準がありません。行き当たりばったりで、はっきりとした基準のない一貫性のない対応となります。最後は子どもにも流されて「この子が泣くからまーいっか」となることにつながります。親自身が自分で考えて行動はできていないともいえます。子供は抑制(我慢)することを学ぶ機会が減ることにもなります。親がゆらゆら揺れているクラゲのように、過剰に叱責することや甘やかすことのギャップのでることもあります。


レンガ壁タイプの家族

確固とした枠組が頑なとしてできあがっていて、全ての権限は親にあります。こうだと決めたら必ずそうする、一方的な服従を子供に強いります。「~してはダメ」「~しなさい」と命令して、一方的な秩序の押しつけます。子供は自分で考えて行動する機会が減るばかりか、親の前で萎縮してしまいます。


理想は「背骨タイプの家族」

~芯があり、柔軟で骨組みもある~

バーバラコロローソ氏が理想という家族のタイプです。背骨タイプ。背骨のように芯はあるたり、ルールが一貫しています。でも、柔軟であり、子どもの自主性も尊重し、成功させる手間、失敗させる手間、責任を取らせる手間などを意識して、子供とかかわります。レンガ壁タイプとクラゲタイプの家族の中間のようですが、そこは実は全く違います。背骨タイプの家族は子供とのかかわりに手間をかけ、そして子供と話し合いを大切にします。以下に背骨タイプの家族がする具体的な対応を記述しています。

・明確にルールを伝える

・失敗したら何がいけなかったのかを明確にする

・必要であれば再チャレンジの機会も与える

・無条件の非難はしない

明確なルールはあるのですが、子供ですから失敗や間違いもあります。そこで一発アウトではなく必要であれば再チャレンジさせます。もちろん一発アウトの時も場合によってはあります。そしてこのようなルールを子供に明確に伝え、話し合いを大切にします。


子育てのテクニックだけでなく、家族像をもっておくとどのように行動すればいいのかみえてきます。

そして、保護者勉強会で「視野を広くもてたら少し落ち着く」という意見もでました。視野を広く持つためには家族像を明確に持っておくと、少し対応が幅広く柔軟になります。

是非興味ある方は以下の本も読んでみてください。


なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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