「たい焼きはみんなどっちから食べるのか」「たい焼きを頭から食べる人はひよこ饅頭も頭からなのか」ということを調べるためのアンケートを実施しました。理由は気になったからという単純なことです。短期間の間でしたが76名の貴重なたい焼きの食べ方の回答をいただくことができました。
結果
回答人数:76名
たい焼き
あたまから:70%
しっぽから:14%
気分による:11%その他:5%
ひよこ饅頭
あたまから:63%
しっぽから:25%
気分による:7%その他:5%
・「たい焼きは頭から食べる」と回答した人の72%が「ひよこ饅頭は頭から食べる」と回答。
・「たい焼きを頭から食べる」と回答した人の理由の1位は「なんとなく」(17%)。
・「ひよこ饅頭を頭から食べる」と回答した人の理由の1位は「なんどなく」(25%)。
・「ひよこ饅頭をしっぽから食べる」と回答した人の理由で「可愛さ」に言及したものは35%。一方、「たい焼きをしっぽから食べる」の回答で「可愛さ」に言及したものはなし。
考察
ここではデータから考察します。結果から推測されることを記載しています。
1.たい焼きを頭から食べる人はひよこ饅頭も頭から?
たい焼きを頭から食べるという人の多くは、ひよこ饅頭も頭から食べる傾向にあるようです。たい焼きと比較するとひよこ饅頭を頭から食べる人はやや少なくなっています。以下の頭から食べる理由を考えてみると、たい焼きとひよこ饅頭に向けられた人の気持ちと行動が見えてきます。
2.頭から食べる人の理由
たい焼き、ひよこ饅頭を頭から食べる理由の多くは「なんとなく」というものでした。自然と頭から食べているということです。ここで思い浮かぶのが「ワークシステム」という考え方です。自閉症の療育でTEACCHというののがあり、その中でワークシステムというものがあります。スケジュールなどを記載するとき、活動を行うときなど「上から下」「左から右」というように一定方向で行います。人間、自然と上から下、左から右に活動する思考や行動が備わっているのかもしれません。時間割も上から下に書きます、文字なども左から右に読みます。たい焼きやひよこ饅頭も頭から食べる人が多いのは自然と備わっている無意識の行動かもしれません。
3.しっぽから食べる人の理由
ひよこ饅頭はたい焼きと比較するとしっぽから食べる人が多い結果となっています。理由は「可愛い」「かわいそう」というものに言及したものでした。つまり、単純にかわいいから顔から食べるのは抵抗があるということです。
一方、たい焼きをしっぽから食べる理由の回答は「可愛い」「かわいそう」ということに言及したものはなく、「最後にあんこを食べたいから」「しっぽにあんこが少ない」「細いほうが食べやすいから」と味や食べ方に言及したものが目立ちました。
たい焼きと比較するとひよこ饅頭は「可愛さ」を連想させ、感情移入しやすくしっぽから食べる人が多いと考えられます。もうひとつ推測される要因として、たい焼きから魚を連想させます。魚は普段我々が食べるものであり、たい焼きも違和感なく「食べる」ということに抵抗がないようです。しかし、ひよこ饅頭はひよこを連想させます。ひよこを食べることはなく、ひよこ饅頭を食べる際、たい焼きと比較すると無意識に「かわいそう」という気持ちも生じてしっぽから食べることが増えるのかもしれません。
4.その他の理由
いくつか興味深い理由を記載しています。
「たい焼きを頭から食べる」
・しっぽの固い部分が好きで最後に残しておきたい
・餡を早く口にしたい
・両親がその方向から食べているから自然とそれが定着したと思う
・たい焼きの目をみて「いただきます」と挨拶してから食べます。しっぽからだと失礼な気がする
・「魚は頭から食べると賢くなる」と聞いたことがあるから
「ひよこ饅頭を頭から食べる」
・頭の方が餡がつまっている
・体のほうが持ちやすい
・「食べてー」というように見つめられている気がする
・かぷりつきやすいから
5.さいごに…
すごくどうでもよさそうなアンケートですが、様々なことを考察しました。もしかしたら、「しっぽから食べる」と回答した人は、感情移入しやすく共感性が高いといえるかもしれません。「餡を最後までとっておきたい」という人は欲求不満耐性(我慢して好きなものを少し後にする)が強い人かもしれません。「しっぽが持ちやすい」「体がもちやすい」というような人は機能を大切にしており、効率性などを大切にされる傾向にあるかもしれません。様々な推測が考えられます。このような些細な人間の「どうして?」という行動を考えることが心理学なのかと改めて思いました。
次にたい焼きを食べるとき、食べる前にちょっと立ち止まって自分の感情や考えを見つめると、自分自身の行動や性格を知るきっかけになるかもしれません。
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