相談の上手くいかないとき考えること

ペアレント・トレーニングや個別の保護者相談をしていて、家庭で上手くいく場合といかない場合があります。いかない場合、何がいけないのか悩むわけなんです。なるさで行っているペアレント・トレーニングはお子さんの目標行動を決めて、それに対してお母さんと一緒に話し合いながら取り組みます。でも、上手くいかないこともあります。そんなとき、支援者もですし、おそらく保護者さんも悩んでるはずです。上手くいかない場合の要因を考えてみました。そこをクリアすると上手くいくことが多いです。



目標行動が高すぎる/目標が嫌

ハードルが高すぎると、子どもは目標を達成できなくなります。また、目標が嫌であると、取り組むこともしません。まずは目標を見直す必要があります。


減らす行動ばかりを目標にしている

物を壊す、騒ぐ、きょうだいをたたく、など問題行動を減らすことばかりに目が向くと、上手くいかないことがあります。基本は適切な行動を増やす視点で取り組みます。


強化子が機能していない

大人が子どもの好きだと思っている強化子(ご褒美)を選んでもそれが機能していないことがあります。つまり、強化子に魅力がないということです。強化子を見直すことからはじめます。


子どもが何をすればいいのか分かっていない

目標行動を決めても何をすればいいのか理解していないことがあります。宿題をするという目標でも「いつ」「どこで」「どのくらいの時間で」「なにを」を明確に子どもに分かるようにします。子どもが理解しているかどうかを見極めましょう。


支援者の保護者への説明が不十分

ペアレント・トレーニングをしている支援者の伝え方が具体的でない場合もあります。支援者側の問題もあるので、保護者さんより情報をしっかりと聞き取り、対応を話し合い、子どもへの接し方を具体的に伝える必要があります。




一番よくないのが、支援者が保護者を責める形になってしまうということ。支援者は保護者さんの状況を考慮して対応しないといけないなと日々感じます。個人的な振り返りと反省も含めての内容でした。ペアレント・トレーニングや保護者相談が上手くいかない時はこのような振り返りを頭の中で考えています。



なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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