指示の基本はCCQ


子どもに指示を上手にできるようになると、子育てはずいぶん楽しくなります。

そして、子どもも協力的になります。

そして、指示で大事なのはCCQです。


C:Calm(カーム)⇒「おだやかに」

お母さん、お父さん自身が穏やかな気持ちで伝えましょう。時には子どもの「だって」「いやだ」などという言動に振り回されそうになりますが…それでも、穏やかな口調・表情で伝えることで、子どもも聞き入れやすくなります。

C:Close(クローズ)⇒「近づいて」

子どもにもう少し近づいて伝えましょう。遠くの場所から「○○君、~してね」と言うだけだとどのような印象でしょう。少し身体を向けて、近づいて指示すると子どもは「自分のことだ」「お母さんは真剣に伝えている」と感じて、行動しやすくなります。

Q:Quiet(クワイエット)⇒「静かに、落ち着いて」

声のトーンを抑えて静かに伝えましょう。大声や感情的に伝えると、子どもも感情的に反応してしまいます。また、子どもが感情的になっている状態であると、言われていることが理解できなく、また受け入れてくれません。静かに伝えると、子どもも落ち着いて聞く態勢ができます。


CCQを使えるようになるには実践です。

普段、ガミガミ指示している人がいきなり穏やかに指示できるようになるのは難しいです。

とにかく、実践あるのみ。

日々、お子さんにCCQを意識してかかわると、必ず指示が上手くなります。

まずは、2週間、CCQを意識してみると、コツはつかめてきます。CCQとともに、以下の指示のテクニックも使ってみてください。



指示の基本テクニック

① 子どもの注意を引く・視線を合わせる

名前を呼んだり、肩をたたいたりして、注意がこちらに向いているかを確認しましょう。視線を合わせることを嫌がる子どももいます。適切な距離や無理に合わせることを控える場合も必要です。

② 指示は短く、具体的に

長い指示では、要点が捉えにくく行動が理解しづらくなったり、お説教や余計なことまで言ってしまいやすくなります。長い指示の悪い例として「座って食べなさいよ。座って食べないとご飯こぼすでしょ。昨日も言ったのに立ってこぼしたんだから。ちゃんと言うこと聞きなさい」というように余計なことを言ってしまいます。こうなると子どもはテンション駄々下がりで、指示も受け入れにくくなります。短く具体的には「座って食べようね」で十分です。

③ 肯定文で指示する

否定文では指示は理解しにくいです。「目を閉じないでください(否定文)」の行動をしてみてください。少し戸惑いませんか?どのように行動をすれば良いのか分かりにくいです。しかし、日常では「たっちゃダメ」「走っちゃだめ」というように、「~してはだめ」という指示は頻繁です。できるだけ肯定文での指示であると理解でき、行動も起こしやすくなります。また、否定文の指示を伝えられると、「否定された、非難された」「私が悪いの?」と自分や他人を責めやすくなります。肯定文の指示を中心に使いましょう。

④ 指示を繰り返す

子どもが指示を一回で聞いてくれる場合はそうそうありません。注意散漫となったり、欲求不満耐性が弱かったりと行動に移すことがすぐに難しい場合はたくさんあります。指示を何回か繰り返して行動を促しましょう。その際、肯定文で、短く具体的にを意識して伝えましょう。


指示の基本テクニックをCCQと一緒に使うことで、子どもへの伝え方は一段と上手くなり、子どもも行動しやすくなります。

指示テクニックの習得は実践あるのみです。

2週間は実践してみると、コツはつかめてきます。

  

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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