療育的アプローチの心構え

発達障害のお子さんへかかわるには少しのコツが必要です。
そのちょっとした心構えとヒントを知ると、少し余裕を持ち、上手にお子さんとかかわることができます。

療育的アプローチの心構えとヒント

・ほめて育てる
・指示は優しく明確・具体的に
・一貫した対応をする
・事前に対策を考える
・対応する課題か見極める
・力を抜いてユーモアを忘れずに
・柔軟に考える



ほめて育てる

子どものよい行動をどんどんほめましょう。これは当たり前のことと思いがちです。しかし、日常、一緒に生活していると、出来ていないことに目が向きます。できないことは極力目をつぶり、よい行動に注目しましょう。

指示は優しく明確・具体的に

指示するとき、伝えるときは、基本穏やかに優しくしましょう。ギャンギャン声や怒った口調はより子どもを威圧したり、反感が生じます。そして明確に具体的に伝えましょう。相手が何をすればいいのかイメージ出来るように伝えます。伝えるコツは「どこで、だれと、何を、いつまで」を明確にして伝えましょう。

一貫した対応をする

家族全員ができるだけ同じ対応をするように心がけましょう。一貫して統一された対応をしていると、子どもは自分がどのように行動すればいいのか分かってきて、安心して生活できます。お菓子がほしいと癇癪をした時、お母さんは無視して、お父さんはお菓子をあげるという状況だと、子どもの中で矛盾が生じます。「癇癪すればお菓子?でもお母さんはくれないし…。どんな行動がいいの?」というような葛藤が生まれます。家族全員が一貫した対応をすることは難しいです。しかし、可能な限り対応を統一させてみましょう。


事前に対策を考える

発達障害のお子さんは予期していないことに不安にとなり、行動がスムーズにできなくなります。家族は不足の事態のことなどを考慮して対策を練りましょう。おでかけ、親戚が来るとき、行事ごとへの参加などはどのように子どもに伝え、トラブルがある場合、未然に防げるかを考えておきましょう。


対応する課題か見極める

子どもを育む際、全ての問題を解決して成長を促そうということは困難です。特に発達障害のお子さんも同じです。まず、その課題への対応が必要かどうかを考えましょう。今すぐ解決が必要でない場合もあります。今すぐにできない課題もあります。すぐにできないこと、今解決しなくても大丈夫な課題は少し置いておきましょう。できない事に労力を費やすと親もイライラするだけでなく、子どもにとっても負担になります。その間、取り組める課題に集中しましょう。


力を抜いてユーモアを忘れずに

子育てに真剣に取り組むことは大切です。しかし、時には少し力を抜いて、日常にユーモアを取り入れることも必要です。ユーモアを入れる事で保護者にも余裕ができ、子どももお母さんお父さんをもっと好きになります。深刻に考えすぎず、ユーモアでやり過ごすことも重要な子育てのスキルです。


柔軟に考える

療育の先生から言われたこと、本に書いてあることなどから「こうしなければいけない」と思ってしまうと、子どもにとっても親にとっても窮屈になってしまいます。また、子どもは教科書通りに動かないことがほとんどです。柔軟に対応することも必要になります。また、この方法でなければダメと思わず、新しい方法等、新しいアイデアなども取り入れて、実際に子育てに取り入れてみましょう。
療育的アプローチの心構えとヒントを頭の片隅におきながら、日々子どもと接すると、その考えが実際に身につき、お子さんへの対応が変わります。そうすると、お子さんの成長も著しくなります。
療育は施設や病院などの機関だけの特権ではありません。
家庭でも療育的アプローチを取り入れることで、お子さんの成長は一層促されます。
難しいことでもなく、肩の力を抜いて取り入れてみましょう。
なるさでは個別療育や家庭でできる療育方法の助言もしています。お気軽にご連絡ください。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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