ウソを子どもがつくようになったなどと心配したり、困っている保護者さんに出会うこともよくあります。
「宿題をしていないはずなのに、したという」「隠れてゲームをしているはずなのに、していないという」「先生に叱られたことを隠す」などウソにまつわる様々なエピソードがあります。
保護者の方はウソをつかないでほしいと願いつつも、なかなかウソを減らすのに苦労しますよね。
嘘とはなんでしょうか?
嘘とは心理学辞典(1999)によると「意図的に騙す陳述を指し、単なる不正確な陳述 とは異なる」ということです。
この定義から考えると、嘘とは意図的にだますということなどで、「だましてやろう」「違うことをいってやろう」という考えで言っているということになります。
意図して言っているため、根性がねじ曲がっている、素直ではないと考えてしまいます。
そして、大人は真実をつきつけようと必死になり、証拠探しをします。
「本当のことを言いなさい」「ウソはよくないよ」などと問い詰めます。
しかし、ウソはなかなか減りません。
理由は問い詰めるほどウソをついてしまからです。
例えば
お母さん:もうテレビ2時間みたでしょ?おしまいよ
子ども :まだ1時間だけだよ
お母さん:でも4時から見てるじゃない子ども :途中、休憩したから1時間だけだもん
お母さん:そんなこと言って。ウソついちゃだめ
子ども :ウソじゃないよ。お母さんがみてないじゃん。証拠は?
こんな形で会話がすすみます。問い詰めるほど、子どもはウソをつきます。そして、見ていないお母さんが悪いと話をそらすという手を使います。大人でもウソを追及されると、他のウソをついてしまいます。政治家の方でも答弁をして、追及されると、さらに言い訳がましいことを言い、話をそらす手法を使っているようにみえることがあるはずです。子どもの根性が曲がっているというわけではなく、責められると逃げようとする人間の行動と考えましょう。
ウソは追及しない
ウソを減らすためには、ウソは追及しないということです。例にあげたように、ウソを追及するとウソを重ねてしまうことや話をそらしてしまいます。ウソを言いそうな会話になると、話を早く切り上げることをおススメします。実際に現場を確認したときだけ、注意するなどしましょう。
また、素直に話をしてくれたとき、謝ってきたときに話をきいて、正直に伝えてくれたことをほめましょう。
ウソをつく子どもの多くは叱られる経験が多く、叱りから逃れるためにウソをつきます。基本はしっかりとほめておくことと、ウソだと思ったら追及しない。素直に話してくれたらほめるということを繰り返しましょう。
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