オウム返しへの対応

自閉症に特有のオウム返しがあります。
対応方法をどうしようと考えている支援者は多いと思います。
対応に苦慮せずに、「仕方ないかー」と考えている人もいるはずです。
「名前は?」⇒「名前は」
「何色?」⇒「何色」
「あついねー」⇒「あついねー」(文脈はあってますが・・・)
そういう自分も、どうすればいいのか迷ってました。
自閉特有の症状だし、どうしようもできないのかなと考えていました。
中には上手に応答できるようになる子もいるため、
知的や認知能力も関係してるのかなの程度でした。
でも、臨床をしていて、ABAの方法を使うと、オウム返しも矯正できて、
徐々に会話がスムーズになってきたお子さんを何人かみてきました。

1)家庭や生活の中でできる練習

まずは日常の中でできる練習をしましょう。
「ただいま」⇒「おかえり」
「お名前は?」⇒「~です」
などと基本的なパターンを言うことができるかどうかを確かめて、
できていないと練習しましょう。
練習方法は、一人が「ただいま」というと、子どもの側で(後ろがよいかも)大きな声で
「おかえり」と言い、オウム返しさせましょう。
パターンでできるようになると次の2)です。

2)簡単な質問に答える練習

例:「これなに?」⇒「これなに」という子どもに対して、物の名前を言わせたい場合
どうすればよいでしょうか?
玩具(例として、車)を持ち、「これなに」と尋ねます。
即座に、近くに側にいる支援者は「車」と大きな目立つ声で言います。
それをオウム返しさせましょう。
質問もオウム返ししてしまう場合は、どうしましょう。
その時、質問の声を最初は小さく言いましょう。
「車」というだけで褒めて、徐々に質問の「これなに」を大きくしていきます。
オウム返しは練習すると矯正できます。
ただ、コツは必要です。
ターゲットとなる質問や回答方法をできそうなものから選びましょう。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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