アサーションで子どもにかかわる

アサーショントレーニングとはメリカでうまれた、自己主張の練習方法です。
方法と言っても人によりトレーニング方法は変わってくると思います。
アサーションは何かという視点が非常に大切になります。
アサーショントレーニングは、主にビジネスや職場における対人関係で用いられます。
しかし、子育てにも取り入れてもよい視点です。

1)アサーションの意味は?

「アサーション」と辞書で調べると、表現、断言、主張などという定義がでてきます。
しかし、アサーションという言葉を正確に表す日本語での単語はありません。
アサーションとは「相手も自分も大切にする自己表現」。つまり、角を立てずに言いたいことを言うスキルとなります。

2)アサーションとは人権

アサーションはアメリカで、自己表現を豊かにするための、ひとつのカウンセリング技法として生まれました。そして、人権運動とともに、暴力を用いないアサーションの必要性が広まりました。そして、アサーションは権利であるということになりました。
アサーション権はいくつかありますが、代表的なものは「人は誰でも自分の気持ちや考え方を表現してよい」というものです。

3)アサーションのタイプ

以下のような3つのタイプがあります。


しかし、ここで要注意です。例えば、非主張的な人がいつも非主張的とは言えません。
会社では非主張的でも家では攻撃的な人もいます。どの場面、どの人の時、どのタイプであるかを考えてみることが大切です。

4)子育てにも必要なアサーションのプロセス

アサーションをするためには3つの段階を踏むことです。
以下の図を参考にしてみましょう。
 
このアサーションのプロセスは、子どもとかかわる時にも大切になります。
ストップして「どのように伝えるべきか」と考えることができます。

5) 子育てにも櫃うようなアサーションの表現

・客観的な事実はありのままに表現

・感情表現・判断には「私は~だと思う/感じた」を用いる

・提案・選択


例えばきょうだい喧嘩でのお母さんの仲裁です。
「Aくんが車をとったから叩いたのね(事実)。すごく頭にきたんだね(事実)。でも、お母さんは怒ってたたいたのは良くないと思うよ(感情表現・判断)。次からは、返して、って言ってみようね(提案)」
ここまで丁寧に言うことは難しいかもしれません。しかし、意識して上の表現方法を使用すると、言い方も違ってきます。


参考文献
平木典子 「マンガでやさしくわかるアサーション」 日本能率協会マネジメントセンター

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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