消去とはすでに強化されていた行動に対して、好きな物が出現しなくなったり、嫌いな物がなくならないということです。
結構ややこしいです。
例で言うと、上が消去、下が強化です。
強化であるとき、お父さんに「遊んで」と騒ぐと、結果として遊んでくれていた。
しかし、
消去では、お父さんに「遊んで」と騒ぐと、結果は遊んでくれなかった、ということになります。このように行動のあとに好きな物(強化子)を取り去る例です。
要求→要求するための行動
回避→厭なことなどを避ける行動
注目獲得→注目を浴びるための行動
感覚刺激→感覚を得るための行動
問題行動への対応は行動がどのような理由かをまず考えます。
要求→「要求には応じない」
欲しいものを買ってもらえるように、かんしゃくをする子どもへは買ってしまうと「かんしゃくすれば買ってもらえる」と覚えます。要求には応じないように、買わないということになります。
回避→「逃げることには回避させない」
いやな勉強やお手伝いの時、頭を机にぶつける子の場合、頭をぶつけると、周りは勉強はさせないようにしてしまったとします。すると、「頭をぶつけると勉強がなくなった」と体験しそれを学びます。そのため、ぶつけても、必要なことはさせるという対応をとります。逃げさせないです。しかし、頭をぶつけることは自傷なので危険を伴います。ぶつけないようなレベルの課題を呈示するなどの工夫も必要です。
注目獲得→「注目しない」
いたずらをして、結果、「そんなことしたらダメ!」「〇〇くん、いじわる」などと言われて、注目を浴びている子どもは、「普段注目されないけど、いじわるしたら注目される」と体験し学びます。そんな時は一貫して注目しない、目線を向けない、声もかけない対応をとります。
このように、「要求には応じない」「回避させない」「注目しない」という対応が消去ということになります。
ただ、消去だけで対応することは困難です。
望ましい行動を増やす事も同時に行う必要があります。
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