未学習の困った行動への対応

困った行動のタイプは2つあります。
未学習タイプと誤学習タイプです。
以下に記載しています。

未学習タイプの困った行動への対応は学習させる、教えて習得させるということになります。




行動を学習させることを行動形成といいます。
行動形成のためのポイントをあげます。

①目標行動を決める

具体的な目標にします。スライドではズボンをはくという行動をあげています。曖昧なものではなく、明確で具体的、客観的に判断出来るものにしましょう。

②目標行動を分解する

ズボンをはくという行動は「①ズボンを広げる、②ズボンをもってすわる、③足をいれる、④立ち上がる、⑤お尻の上までズボンをあげる」に分けられます。細かくするともっとわけられるかもしれません。行動を分解することで、子供がどこができるか、できないか判断できます。

③強化子を決める

強化子とはご褒美のことです。できると強化子を与えるために、どんな強化子がよいか考えます。ご褒美には褒め言葉や好きな遊びも含まれます。普段からお子さんの好きなものを観察しておきましょう。

④スモールステップにする

スモールステップとはその言葉通り少しずつ、段階をあがることです。行動を分解し、ステップにします。一段一段、習得するイメージで指導します。そして、一段できると強化子を提示してしっかり褒めましょう。

⑤行動連鎖する

行動連鎖とは分解されて学んだ行動をつなげていくことです。順向連鎖と逆行連鎖があります。順向連鎖は最初のステップから学習していくことです。スライドにある階段の下から習得していきます。逆行連鎖は最後のステップから学習します。階段の上から習得していきます。逆行連鎖の例で、ズボンをお尻の上まであげると褒めます。そうすることで、できた感、達成感を味わえるため、子供にとっては取り組みやすくなります。順向連鎖か逆行連鎖がよいかは、お子さんの取り組みやすい方をつかいましょう。

未学習タイプの困った行動への対応は、行動を形成する方法で対応します。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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