【問題行動の対応に役立つ】アウトな行動基準

アウトな行動の基準は皆さんお持ちでしょうか?

困った行動に対して「これはアウト」「これはセーフ(仕方ない)」と考える行動基準です。


「アウトな行動基準」とは家庭によって様々だと思います。

療育の専門家とされている人たちでも様々です。

ある施設では「手で食べるのはまだ不器用だから仕方ないですよ」と言われ、

他の施設では「不器用だけで今から道具を使う練習をしましょう」と言われたということもあるかもしれません。


個人的には価値観なので様々、多様でいいと思っています。

ただ、保護者の方がしっかりとした基準をもっておき、可能な限りブレないことと、

必要であればその基準を変更する柔軟性を備えておくことが大事です。

「アウトな行動基準」に関して、テンプル・グランディ氏の「自閉症感覚」に分かりやすく記載されていました。

理解しやすいようにいけない行動を「アウトな行動」「セーフな行動」に分けてみました。

「アウトな行動」は注意や指導が必要な行動です。「セーフな行動」は子どもを変えるということではなく、環境を調整して配慮をすべき行動です。



いけない行動

アウトな行動

叱られるべきで、自閉症・アスペルガー症候群は言い訳にならない行動。

・だらしない食事マナー
・身なりがだらしなく、髪がぼさぼさ。
・先生や親、おとな、仲間に対して房法な態度をとる。

・乱暴な口をきく。

・不適切に笑う。

・家庭や学校、地域社会で癇癪をおこして、おとなをあやつる。

・おもちゃを盗んで、嘘をついてごまかす。

・トランプなどのゲームやスポーツでずるをする。


セーフな行動(仕方ない行動)

自閉症・アスペルガー症候群が原因の問題行動であり妥協が必要な行動であり、配慮の必要となる行動。

・火災報知器が鳴ったとき耳が痛くて悲鳴をあげる。
・混雑した大型スーパーマーケットや商店街、娯楽施設で、感覚に負担が起こりすぎたせいでパニックを起こす。
・服を脱ぐ。過度にひっかく、かゆがる。ある種の素材や縫い目、繊維が肌に触れる感覚が我慢できない。

・蛍光灯の下でやたらと動き回り、動揺する。蛍光灯のちらつきが気になるため。

・字をだらしなく書く。細かい動作のスキル不足がしばしば原因。

参照:テンプル・グランディン 「自閉症感覚」 NHK出版


このようなリストを参考にすることで、どの行動を注意するのか、教えるべきかわかり、

そしてどの行動を配慮すべきかわかります。

そうすることで、叱りを減らすことにつながります。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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