負の感情は「つぶやき」で解決

子どもの困った行動でお母さん、お父さんはイライラして自分自身の感情が荒れ狂い、その感情にまかせて叱ったり、子どもをなだめたりすることがあると思います。



例えば、次のような状況を考えてみてください。

子どもがスーパーのお菓子売り場で、198円のチョコのお菓子を見つけました。そして「買って」とおねだりしてきました。お母さんは、今日は買わないと決めていたので、「今日はダメよ」というと、大声で「買って!」と強く言いました。お母さんは、再び買わないことを伝えると、更に大声で泣いて「買って、買って」と言い、泣き出しました。
「どうしていつもこんなにねだるの?」「また始まった・・・」「あーあ、またいつものことね。毎回毎回、恥ずかしいわ」「またお母さんを困らせようとしてる」などとお母さんは感じます。


このような考えや感情が浮かんできてしまい、イライラして、怒ってしまったり、お菓子を仕方なく購入するという対応になるかもしれません。このような考えと少し距離を置くことで、落ち着いて、子どもの困った行動に対応することができるようになります。


自分の感情とちょっとだけ距離をおくにはコツがあります。それは「自分の感情や考えをつぶやく」ということです。


以下に、感情と距離をおく「つぶやき方のコツ」を説明しています。


感情・考えをつぶやくコツ

「私はイライラという感情がある」「私はこの子が私を困らせようとしていると考えている」というように、自分の頭にあることを、言葉にしてつぶやきましょう。イライラした感情などに巻き込まれてしまうと、自分の感情がみえなくなります。また、イライラをなくそうと思っても、感情をなくすことができないのが人間です。なくそうと思わず、我慢しようと思わず、その感情のあること認めてつぶやくことで、ちょっと落ち着いてその感情や考えと向き合えるようになります。つぶやくコツが2つあります。


ひとつは、「私は」という主語を入れるということ。そして「感情がある」「考えがある」と最後に入れることです。こうすると、自分の感情や考えを客観的にキャッチしやすくなります。


ふたつめは、少しユーモアを入れて、リズムをつけて言うなども、感情や考えを距離を置けるようになります。「私は♪イライラ♪という~♬感情がある~」「私はこの子が♬私に困らせようと♩~している~♫とい考えている」のようにちょっとふざけてリズムをつけると落ち着いてきます。


困った行動へ対応するためには、自分自身の感情のコントロールも必要です。そのために、否定的な感情と少し距離をおくことで落ち着いてきます。そして、距離をとるコツは「感情・考えをつぶやく」です。簡単ですが、日々練習しておくと、上手く感情と距離をとれて、落ち着いて子どもの困った行動に対応できるようになります。

負の感情のコントロールと、そして大切なのが子どもへの具体的な対応です。「困った行動への対応」についての勉強会を開催します。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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