子どものすることを「待つ」

「子どものすることをじっと待つ」ということも当たり前だけど必要です。
ただ、待てないことが日常茶飯事。
ペアレントトレーニングでも待つことも強調しますが、ただ待つではなく、

「観察しながら、必要によって指示をしながら、待つ」

ということです。

単純に「子どものできるまで寄り添いましょう」ではないです。
「観察+指示」ではブロークンレコードテクニックというものを使います。
ブロークンレコードとは壊れたレコードです。
壊れたレコードのように、同じことを繰り返すということです。

1)ブロークンレコードの例

大人:もう、夕食よ。片づけてね。
子ども:いや、まだ遊びたいもん。
大人:片づけなさい。
子ども:まだ、早い。終わってないもん。お父さんもテレビ見てるし。
大人:片づけなさい。
子ども:なんで!いやいや。
大人:片づけます。

というように、同じこと(同じ内容)を短く言います。

2)ブロークンレコードを使用しない例

大人:もう、夕食よ。片づけてね。
子ども:いや、まだ遊びたいもん。
大人:いつも、この時間には片付けなさいって言っているでしょ。
子ども:そんなの知らない。今日は言ってないじゃん。
大人:屁理屈言わないの。いつものことじゃない。早くしなさい。
子ども:なんで!いやいや。お父さんはいいの?テレビ見てるじゃん。
大人:お父さんとあなたは関係ないでしょ。

というように、子どもの言うことに大人が火に油を注いでいる状態です。
ブロークンレコードは同じことを言いながら、子どもの様子、言葉を観察していきます。
時には、一緒に片付けを手伝うことも必要ですし、ご褒美を提示することも必要かもしれません。
ブロークンレコードを上手に使えるようになると、大人の気持ちも落ち着いてきます。
叱って子どもに伝えるより、よりかかわりやすくなります。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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