構音の発達

肺からでてきた空気を、声帯で振動させ、鼻咽腔を閉じて、口で音を作ります。その時に唇と舌の動きで空気を変化させて作る音のことを「構音」と言います。口の中を通る事により様々な音に変えて出てきます。このような定義を知ると人間が話すことはあたりまえだけど、とても高等な技術のように感じます。

1)母音の構音

母音は「アイウエオ」ですね。1歳頃はアイウエオ全てがアに近い発音になってしまいます。アが徐々に最初にはっきりしてきて、次にイウエオという順に構音が成り立ちます。3歳になると母音がはっきりと聞き取れるようになります。
よく子どもが、何かあると「イヤー」と言います。これって最初は「イアー」でもあるようです。「イヤー」と叫ぶことも、よいことばの練習かもしれませんね。2歳は「イヤイヤ期」とも呼ばれます。「イヤイヤ」も口の運動をしていると考えてみると、大人も少し落ち着いて接することができるかもしれません。

2)子音の構御

日本語は「子音+母音」で成り立ちます。「タ」は「T+A」です。「カバン」では「K+A+B+A+N」となります。日本語だと三文字ですが、母音と子音を合わせると5回も唇と舌を動かしています。こうみていくと、本当に発声していることは人間にとってはすごいことだと感じます。
子音は唇を使う語から発達します。「マ行」「パ行」「バ行」です。これらは唇を使っての発音です。「パパ」「ママ」もそうですね。ママ、パパはそう考えると発音しやすい呼びかけかもしれません。また「マンマ」「ブーブ」なども大切なことばの発達の経過です。
その後、「タ行」「ナ行」「ダ行」ガ行」「チャ行」がでてきます。これらの音は舌を口の中央に持っていく発音です。実際にやってみると分かると思います。下が空中に浮かんだ感じになります。
最後に「サ行」「ザ行」「ラ行」の発音です。これらの音は舌と唇が複雑に交差します。やってみてください。「サ」の発音は空気が少しもれて、後に「ア」が出てきます。複雑な舌と唇の交差になります。
改めて、言葉の成長はすごく高度であると認識すると共に、子どもの少しの成長は大きな一歩だと感じます。

なるさ 療育学習室

子育て相談、療育に関する相談室です。応用行動分析(ABA)という科学的視点から臨床心理士がお子さんの学習と成長を促します。

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